記憶にのこるキャンプ場「中蒜山オートキャンプ場」


 

2025年お盆休みのこと、大学時代の友人と連絡を取り合い、急遽、1泊2日のキャンプツーリングに出掛けることにした。

 

決定したのは前日の夕方であったが、思い立ったら吉日だ。

 

行き先は、岡山県の蒜山(ひるぜん)高原と鳥取県の大山(だいせん)に決めた。

 

決め手は集約されたエリア感。

 

高速道路を降りてすぐにキャンプ場,温泉,ワインディング,スーパー,コンビニが集結しているエリアなのだ。

 

蒜山(ひるぜん)高原は、標高500~600mに位置する丘陵地であり、キャンプ場の夜は涼しく過ごせるのかな?という淡い期待もあった。

 

今年の名古屋の気温は何と40℃!にも達している。

この熱帯夜から抜け出して、涼しいところに行きたいな・・・

 


■大山(だいせん)

 

中国地方の最高峰、標高1729m

伯耆(ほうき)富士の愛称をもつ。

 

■伯耆国(ほうきのくに)

 

かつて日本の地方行政区だった令制国の一つ。

山陰道に属し、鳥取県の中西部にあたる。伯州(はくしゅう)と呼ぶこともある。

出雲とあわせて雲伯地方(令制国であった出雲国と伯耆国を合わせて呼ぶ場合に用いる名称)とも呼ばれる。

 


■蒜山(ひるぜん)高原

 

岡山県は真庭市北部の蒜山地方に位置する東西20km、南北10kmのなだらかな高原。

標高500~600mの高原地帯であり、西日本を代表するリゾート地。

中国地方の軽井沢(長野県東信地方)とも呼ばれる。一帯は大山国立公園に指定されている。

 


 

関西エリアの高速渋滞を避けるため、翌朝の3時には名古屋を出発した。

友人は福岡から遠征してくるため、集合場所は米子自動車道の蒜山高原SAとした。

 

朝の9時半に蒜山高原SAで合流。

ここ最近の恒例となった"語り"から始まる。

久々の再会なので、すぐには走り出さなくなった。

走りよりも、先ずはお互いの近況報告の方が大事・・・というわけだ。

 

まあ、お盆休みで道も混んでるし、急いでもしょうがない。

 

実は、もう一つ秘策がある。

 

先にキャンプ場に入って、テントを設営しようという案だ。

その後、軽量化されたマシンで、蒜山や大山の周回路を走りまくってやる!

という魂胆でもある。

 


 

米子自動車道の蒜山ICを降りて、僅か10分足らずで「中蒜山オートキャンプ場」に到着した。

 

近いっ!

 

パッと見た感じ、広々としたサイトで雰囲気がとても良い。

 

直感でここに決まりかな?

 

と、辺りを見渡すと、ちょうど受付あたりに管理人さんらしき人が居た。

 

"テントは張れますか?"

 

"いいですよ~"

 

即決です!

 

早速、受付の手続きを済ませます。

 

 

料金はリーズナブル。

 

・テント1張り:1000円(二輪車)

・タープ1張り:500円

 

しかもバイクの乗り入れもOK!

 

午前中にはテントとタープの設営が完了しました。

 

爆速!

 

これは過去最速のタイムです。

 

 

お盆休みというのに?キャンプ場はガラガラです。

 

奥行き感があるので、隣の人たちとの離隔もかなりあります。

 

目の前には蒜山高原の風景が広がり、のどかな雰囲気です。

 

午前中に寝床を確保できた!という安堵感も手伝って、木陰で休んでいると、ふぁ~と高原のそよ風が頬を撫で、とても落ち着いた気分になります。

 

このキャンプ場を選んで正解だったなぁ~。

 

■中蒜山オートキャンプ場


 

さあ、軽量化されたマシンに跨り、昼飯を食いに行きます。

 

道の駅 犬挟(いぬばさり)の「わさび丼」がオススメとのこと。

回り道になりますが、旧道の犬挟峠(伯耆街道)のワインディングを抜けていきます。

 

ん~、こりゃ道が悪いな・・・

 

コーナーがタイトなうえ、落ち葉や枝が落ちていて、路面も荒れている。

昔のツーリングマップルには、おススメのピンク色が付いていましたが、今は着色が抜けています。

 

確かに、その通り・・・

 

と思ったのも束の間、あっという間に道の駅に到着しました。

 

これまたお盆休みというのに?駐車場がガラガラです。

ありがたや。

 

かたや、蒜山の道の駅「風の家」&「蒜山高原」は激混みでしたから・・・

 

こちらの「犬挟」に回ってきて正解でした。

 

偶然、駐車場で出会ったハーレーのオヤジさんと暫しの間、会話を楽しみます。

 

田植えも終わり、バイクを楽しんでいるとのことです。

地元の農家さんなのかな?

仲間とのツーリング前に、一人で走りに来たとのことです。

ソロで調整しているのかな?

 

とても70代には見えないくらいお若い!

北海道や九州にも走りに行っているとのことで、その旅の記憶も鮮明です。

 

仕事にバイクに人生を謳歌している様子が伝わってきます。

恰好いいオヤジだなぁ~。

 

同じライダーとしてベテランから刺激をもらいます。

こうやって末永くバイクに乗り続けて、旅を続けたいなぁ~。

 

 

車は少ないなぁ~と思ったけど、丁度お昼どきなのか、薬膳食堂は繁盛していました。

 

お目当ての「わさび丼」です!

 

以前、島根県をキャンプツーリングした時に、道の駅「サンエイト美都」で"わさび"に出逢いました。

 

"自分でわさびを擦る"というのがお気に入りです。

 

"わさび"の香りとツンッとくる味を愉しみます。

 

■道の駅 犬挟(いぬばさり)


 

昼食後、給油を済ませて、関金温泉から県道45号に入り、高原を駆け上がっていきます。

 

道はガラ空き。

 

あっという間に、地蔵峠に到着。

そのままの勢いで、時計回りに大山の周回路に入ります。

新小屋峠を抜け、鍵掛峠まで走ります。

 

ブナ林の中を抜けていくルートです。展望はあまりありません。

2速ホールドで右に左にコーナーリングしていきます。ヘアピンは1速かな。

 

こちらもお盆休みなのに、拍子抜けするくらい交通量が有りません。

偶然のタイミングなのか?

淡々とペースに乗せていきます。車が居ないので楽しいです。

 

鍵掛峠(標高916m)のパーキングエリアに到着。

切り立った大山を望みます。

 

残念ながら、ここから先の県道45号(大山環状道路)が通行止めになっていました。

 

ひょっとして通行止めだったから交通量が無かったのかな?

 


 

来た道を一旦戻ることにして、大山広域農道を使って溝口方面に行き、そこから再び大山に登っていきます。

 

大山の登山者で賑わう「ナショナルパークセンター」に到着。

 

かなりいいペースで走ってきたので、暫し休憩。

2Fの自販機のある休憩室で"語り"の続きに入ります。

 

時間がいくらあっても語り尽くせません。

 

続きは、夜の宴会で・・・

 


さあ、買出しもあるので、キャンプ場に戻ります。

 

大山広域農道から、大山環状道路(県道45号)を経由して、「蒜山大山スカイライン」を下っていきます。

 

これまた交通量は皆無で走りやすい。

そして前を走る友人のペースが速いこと。

下りのブナ林のブラインドコーナーをリズミカルに抜けていきます。

しっかりとアクセルを開けて、L型ツインエンジンのパワーを路面に伝えています。

 

「蒜山大山スカイライン」は雪国特有の路面の荒れ方があります。

長野県のワインディングに似た感じかな。

高低差は約400m。

グングンと下っていきます。

 

荒れた路面で跳ねますが、Ducatiはスムーズに下っていきます。

流石、ツインの使い手!

 

引っ張られながら、友人の背中を追いかけていきます。

あぁこのシンクロする感覚・・・懐かしさが込み上げてきます。

 

<蒜山大山スカイライン>

・区間距離:約9.3km

・通行料金:無料

・標高  :540m~935m,910m(見返峠)

・冬季通行止め:あり(11月30日~4月上旬くらい)

 

1970年(昭和45年)に開通した蒜山高原と大山を結ぶ、かつての有料観光道路。

現在は、県道114号(大山上福田線)で無料開放。

森の中を駆け抜けたり、展望スポット(鬼女台:きめんだい)ありの変化に富んだ風景が楽しめます。 

 


走りから戻ってきました。

 

夕方の早い時間に「スーパーヒルセン」へ買出しに行きます。

 

キャンプ場からは5分ほどの近さ。

こりゃ近くて便利だ!

 

スーパー付近では交通規制が入っていました。

今夜は地元の夏祭りがあるのかな?

浴衣姿の子たちが目に入ってきます。

 

焼き肉にビール、焼酎に氷、おつまみ、朝食などを買い込みます。

このスーパーでは欲しい食材が全て揃います。

ありがたい。

 

持参した保冷バックに氷とビールを入れてキンキンに冷やします。

お風呂上がりのビールが楽しみだ!

 

真夏なので、食材も氷と抱き合わせて保冷バックに詰め込みます。

 

持ってくる荷物は増えましたが、折り畳みの保冷バックは必携ですね。

 

■スーパーヒルセン


一旦、キャンプ場に戻り、足早に酒や食材を下ろします。

 

お次は温泉です。

 

これまた5分足らずで「蒜山やつか温泉快湯館」に到着です。

 

道中に信号機は一つも無く、とにかく近い!

 

夕方のお風呂はやや混雑していましたが、汗を流してサッパリとしました。

 

■蒜山やつか温泉快湯館


 

温泉を出て、戻ろうとしましたが、ちょっとだけ寄り道。

 

先ほどのスーパーでうっかり割り箸を貰うのを忘れていました・・・

 

すぐ近くの「ローソン蒜山下長田店」に立ち寄ります。

 

スーパーあり、コンビニあり、温泉あり、

このエリアは本当に何でも揃っています。

 

■ローソン蒜山下長田店


 

ささっとキャンプ場に戻ってきました。

 

時間は19時、外はまだまだ明るいです。

 

こんなに早く乾杯できるなんて最高です!

昔はこの時間でも走っていましたから(キャンプ場を探していた)

 

とはいえ、午後はしっかりと大山を走ってきたので満足です。

 

しかも、朝の3時からバイクに乗っているので・・・

 

 

さあ、夜の宴会がスタート。

 

キンキンに冷えたビールが最高!

 

今回は様々な焼き物に対応できるよう、炭に網、シングルバーナーにグリルプレート、マルチグリドルパンを持ってきました。

 

う~ん、焼き肉が美味い!

 

昔に比べて、持ってくる荷物がどんどん増えましたが、やっぱりBBQは最高です。

 

南西方向に花火が上がりました。

これまたベストな角度です。

東海地方では見たことも無い、美しい配色の尺玉でした。

キャンプ場でBBQをしながら花火が見られるなんて、とてもラッキーです。

 

夜は涼しくて過ごしやすい。

薪を焚べながら、夜が更けるまで語り尽くしました。

 


 

翌朝、ゆっくりと朝食を食べ、再び「蒜山大山スカイライン」に行きました。

 

先に福岡へ戻る友人を道の駅「風の家」で見送った後、再びキャンプ場へ。

 

まったりと過ごし、昼食もキャンプ場で食べました。

 

何だか連泊しちゃう勢いだなぁ~。

 

 

結局、チェックアウトしたのは15時過ぎのこと。

 

1泊2日でこんなにものんびりできたキャンプ場は初めてです。

 

フリータイムの「中蒜山オートキャンプ場」は最高ですね!

 


旅のはじまりはモーターサイクル。

 

自由への扉をひらこう。