記憶にのこるワインディング「磐梯吾妻スカイライン」


 

今回は日本の代表的な景勝地といわれる「裏磐梯」でキャンプをして、東北屈指のワインディングを目指します。

 

この磐梯朝日国立公園には、4つのおすすめワインディングが存在します。

 

①「磐梯吾妻スカイライン」

②「磐梯吾妻レークライン」

③「磐梯山ゴールドライン」

④「西吾妻スカイバレー」

 

その中でも特に印象に残った絶景道の「磐梯吾妻スカイライン」を紹介していきます。

 


<磐梯吾妻スカイライン>

・区間距離:約29km

・通行料金:無料

・標高  :平均1350m(浄土平1580m)

・冬季通行止め:あり(11月16日~4月中旬くらい)

 

1959年(昭和34年)に開通した高湯温泉から浄土平を経て土湯峠を結ぶ、かつての山岳観光有料道路。

現在は、県道70号(福島吾妻裏磐梯線)で無料開放。

最高標高1622mを走るパノラマコースは、まさに空を走る道。

火山特有の荒涼とした風景が楽しめます。 

 


 

奥羽三高湯のひとつ、高湯温泉の方からスタートしました。

 

吾妻高原を抜け、不動沢渓谷(つばくろ谷)にかかる不動沢橋が眺めらる、つばくろ谷駐車場に寄り道して、軽く休憩をとります。

 

さあ、ここから「磐梯吾妻スカイライン」へ出発だ~。

 

ワクワク!

 


 

東北特有の豊かな緑の風景を抜けると、情景は一変し、荒々しい剝き出しの大自然が迎えてくれました。

 

これぞまさに、日本離れしたスケールの山岳道路!

 

吾妻連山の火山地帯を抜ける眺望抜群の絶景ワインディングロードです。

 

九州のやさしく穏やかな風景と違って、山肌があらわになった荒涼とした大地の魅力があります。

 

志賀草津道路とも異なるドラマチックな景観の変貌が良いですね。

 

山肌は剥き出し。その山肌には大岩がごろごろと転がり、目前の標高差がすごいのか圧倒的な存在感で迫ってくる荒々しい山々。

 

その間を縫うように、右に左に道が大きくうねっています。

 

まるで別世界の異空間です!

 

この道の頂上付近が"浄土平"になります。

 

浄土とは・・・一切の煩悩や穢れ(けがれ)を離れ、五濁(ごじょく)や地獄、餓鬼、畜生の三悪趣が無く、仏様や菩薩様が住む清浄な国土のこと。

人間にとって最も理想的な世界を指します。

 

五濁(ごじょく)とは・・・悪世において避けがたい五つの汚れのこと。

・劫濁(こうじょく):時代の汚れ

・見濁(けんじょく):邪悪な見解や思想の汚れ

・煩悩濁(ぼんのうじょ):悪徳の栄え

・衆生濁(しゅじょうじょく):人間の資質の低下

・命濁(みょうじょく):短命

 

下界を俗世とするならば、ここは超越した存在の別世界"浄土平"ということになるのか・・・

 


■浄土平

 

浄土平に到着しました。

 

標高1580mの平坦地。

 

「磐梯吾妻スカイライン」の中間地点として、また吾妻連峰への登山の基地として、賑わいを見せています。

 

浄土平の駐車場にバイクを停めることができます。

 

 

浄土平の駐車場から"吾妻小富士"を目指して、登山道(階段)を約10分かけて登ります。

 

ここから見渡せる"浄土平"や福島盆地などの展望は抜群です!

 

頑張って階段を登ってきた甲斐がありますね。

 

 

■吾妻小富士

 

標高1707mの活火山で、吾妻連峰のひとつ。

 

すり鉢状の大きな火口があり、麓の福島市側から見ると秀麗な小型の富士山を思わせます。

 

 

直径約500mの火口の眺めは圧巻です。

 

火口底までは約70mの標高差があります。

 

火口壁をぐるりと一周すると、1時間ほどかかりそうなので今回はパスします。

 

 

吹き抜ける風を感じながら、煩悩にけがされた世界、エゴの心にまみれた現実世界の穢土を浄化していきたいものです。

 

混迷するこの世の中で、未来を切り拓くにはどうすればよいのでしょうか・・・

 

思わず壮観な景色の中で、人生の目的地を考えます。

 


旅のはじまりはモーターサイクル。

 

自由への扉をひらこう。