記憶にのこるワインディング 「阿蘇エリア」について想う


■人生で一度は走り尽くしたい「阿蘇エリア」

「阿蘇エリア」のワインディングはライダー達にとても人気があります!

 

最も有名なのが『やまなみハイウェイ(県道11号)』

草原地帯を走る『阿蘇ミルクロード』

広域農道トップクラスの『スカイ&ファームロード』

阿蘇スカイライン,日田往還(国道212号),マゼノミステリーロード,四季彩ロード,飯田高原を抜ける県道40号,オートポリスを抜ける県道12号,阿蘇パノラマライン,阿蘇南部広域農道,箱石峠を抜ける国道265号,グリーンロード南阿蘇(通称ケニーロード)・・・

 

ここ「阿蘇エリア」には、実に多くのワインディング達が集結しています。

 

全国津々浦々、ツーリングで様々なワインディングや峠を走り抜けてきましたが、ここ「阿蘇エリア」は何度走っても飽きることがありません。

それどころか、さらに惹き込まれていく魅力があります。

 

その理由を推測するならば、

①絶景ルートであること。

②区間距離が長いこと。

③テクニカルコーナーの数が多いこと。

の3点かと思います。

 


私にとってツーリング旅で一番リピート率の高い場所は、ここ「阿蘇エリア」です!

 

良いところは何か? 

・景色が素晴しい。

・3Dのワインディングが面白い。

・大自然の中のキャンプ場が最高。

・露天風呂に癒される。

・グルメが美味い。

 

ライダーが求めているもの全てが揃い、ぎゅっと凝縮された場所が、ここ「阿蘇エリア」にはあります!

 

ライダー達は多くのジャンルを持っています。

・走りそのものを楽しむスーパースポーツ系。

・オシャレに走るネイキッド・カフェスタイル系。

・キャンプ道具いっぱいのアドベンチャー・ツアラー系。

・ドコドコまったりと流すアメリカン系。

・快適旅を満喫するスクーター系。

 

通年で、これだけの幅広いジャンルが集える場所は、そうそうありません。

あらゆるライダー達を受け入れてしまうくらい、広大なエリアだということです。

 

また、絶景が見られる休憩所には、たくさんのライダー達が居ます。

駐輪場にずらりと並んだバイク達を眺めるのは楽しいものです。

昭和の単車から令和の最新マシンまで、世界各国のモーターサイクルが停まっています。

ビギナーからベテランまで、老若男女を問わず、皆が笑顔で会話を楽しんでいます。

豊かな表情を見ていると、こちらも嬉しくなってきます。

 

私が昔使っていたナンバープレートは『尾張小牧』という珍しい4文字だったので、よく声を掛けられました。

旅先で出会った見知らぬライダーとの会話を楽しんだりと、良き思い出ばかりです。

 


■ちょっと寄り道・・・雄大な草原地帯の絶景ロード「阿蘇ミルクロード」から『大観峰』へ


■ちょっと寄り道・・・「やまなみハイウェイ」へ



 

さて、ワインディングの話しに戻ります。

 

①絶景ルートは、やはり阿蘇山と阿蘇カルデラの存在が大きいと思います。

 

阿蘇山は火山で、カルデラの面積は、南北に約25km,東西に約18km,外輪山の外周は約128kmにも及びます。

 

この世界最大級のカルデラ(外輪山)の周囲を張り巡らせるように観光道路やワインディング,峠があります。

そして、あちこちの展望スポットから、これまで見たことが無いような美しい景色を眺めることができます。

それは火山が長い年月をかけて作り上げた大自然の彫刻だといえます。

 

 

②区間距離が長いことも、世界最大級のカルデラの地形に起因していると思います。

 

カルデラ縁にあたる外輪山のエリア外からやってくるワインディング。

エリア内に入っていくワインディング。

阿蘇山の火口丘へアクセスするワインディング。

とにかくその本数が多いこと。そして1本あたりの区間距離が本当に長い!

さらに交差点や信号機の数が少ないため、長い区間をず~っと楽しめることができます。

ここまでロングのワインディングはなかなか在りません!

 

 

③テクニカルコーナーの数が多いことも、火山が長い年月をかけて作り上げた大自然の地形に寄るものだと思います。

 

通常の走り慣れたワインディングとは・・・私の場合は本州がメインとなりますが、オーソドックスなワインディングは峠に向かって登っていく"上り"または、山を降りていく"下り"です。

そして、河川に隣接する道路や沢に沿って造られた道路、トンネルや橋を組み合わせて高度を稼いでいく道路などです。

こういったワインディングは経験を積んでいくと、先読みができるため、走りの予測が立てやすくなります。

 

 

初めて走る道は緊張もしますが、これまでの経験の積み重ねが反射神経に表れて、無意識で脳が『認知→判断→操作』の処理をしているかと思います。

 

例えば、コーナーに番号がついている場合は、全体の中での相対的な位置が掴めます。

アウト側にガイドレールが付いているコーナーはアウトに膨らむと危険なコーナーであり、アールがややきつめ。

カーブミラーが付いているコーナーはその先がブラインド・コーナーになっているので、さらにアールがきつくなり対向車に注意が必要。

その先の並木や植生具合,沢の曲がり具合で、行く先のコーナーのアールが推測できます。

 

最近ではスマホがナビ代わりにできるので、MAP画面を表示していれば、先に進んでいく道路の形状も分かります。

 

しかし「阿蘇エリア」のワインディングは、この経験値を軽く上回ってきます!

 

前述で"3Dのワインディング"と表現しましたが、左右のコーナリングに加えて、独特のアップダウンの要素がプラスされていきます。

さらにコーナーは複合アールになりブラインド・コーナーがたくさん出現します。

アップダウンは強烈で、マイナスGの押し下げを感じるほどです。あのお尻がふわっと宙に浮く感覚です。

 

尾根伝いに走る広域農道(スカイ&ファームロード)を初めて走り抜けたときは、自分のマシンがまるで遊園地のジェットコースターになったかのような感覚を覚えました。

その当時のマシンは、Big1ことCB1000SF、乾燥車重240kgの巨体が尾根伝いに走っていく姿を俯瞰的に捉えながら、走りを楽しみました。

 

草原地帯や牧草地帯を走るワインディングでは、複合アールのブラインド・コーナーにビックリしました!

例えば、中速の複合コーナーで入口が登り坂で平坦なところのイメージです。

先が見通せずブラインドなのにコーナー長がやたらに長く、バンク状態が延々に続き、クリッピング・ポイントも掴みづらい。

そして複合アールのため減速しながら旋回していくという、なかなか厳しいアプローチが求められます。

そういったコーナーが右に左に、低速・中速・高速で次々と出現していき、さらに独特のリズムでアップダウンの要素も加わっていきます。

周りの風景は草原や牧草地のため、先の地形が読み取りにくくなります。

ここが他のワインディングと異なる点だと思います。

 

現在所有しているマシンは、トルクが豊富なトリプルエンジンのバイクなので、こういった複合コーナーやブラインド・コーナーも楽しくなってきました。

 

ブラインド・コーナーの質が異なるところが「阿蘇エリア」独特の魅力だと思います。

 



■ラク旅で九州に行く方法は?


旅のはじまりはモーターサイクル。

 

自由への扉をひらこう。